玄関Box 2011.04    
 あられ組み板の切り出しはこちら     板矧ぎ冶具はこちら     
娘と旦那から注文が来た。
玄関に、スリッパなどの玄関グッヅを収納するBOXが欲しいとの事。
しかも、高さが90cmほどで、買い物から帰ったときに買ってきた荷物を棚の上に置きたいとのこと。
構造は、「うらさん式あられ組み工法」で自信がある。すこしハードルが高いがやってやろう!





材料を切り出したところです。
まずは BOX部分からです。
材料のカッティング方法についてはは
「あられ組み板の切り出し」を見てください。





板矧ぎの様子です。
詳細は「板矧ぎ字具」を見てください。


左下は 板矧ぎの終了です。
随分と慣れました。立派なものです。

右下は 仮組みをして、確認のところです。
まったく問題はありません。

次は、扉の作成です。
扉は面倒ですがいたし方ありません。

扉金具には、スライド丁番をはりこみました。
スライド丁番を使うのは初めてです。
ケースに書いてある説明を見ながらの加工です。
φ26の彫りこみは、薄板にガイド穴をあけ、ボールベアリング付きストレートビットを使って掘り込みました。
非常に綺麗な穴が掘り込めました。

左が 扉の材料一式です。

左下が組み立てているところです。

つなぎは、「雇い実矧ぎ」にしました。
これで、乱暴に扱っても大丈夫です。

右下は、雇い部分の写真と、完成後の写真です。




扉板は、得意の端材の貼り合せです。

左の写真で、上が 完成した扉板です。
その下が 扉の完成です。


いよいよ、BOXの組み立てです。
板矧ぎ字具を使って、ベースを押さえ、クランプをフルに使っての接着組み立てです。
「釘なし」にこだわっています。


左の写真で よく分かるように、背の両側に1×4材をはめ込んでいます。この板のおかげで、接着工法でも 強度は万全です。


左下
組み立て完成です。

右下
扉を開いたところです。立派なものです。

いよいよ仕上げです。

注文主の要望は、濃いダークな色とのこと。
今まで使ってきたはオスモカラーの場合、この手の濃い色は、むらが出やすい。
どうしたものかと思っているとき、ふと「柿渋」のことが浮かんだ。注文主も異存ないのでこれを使うことにした。

近くのホームセンターに行くと (有)シマモトの柿渋が置いてあった。「上柿渋」の他に「上柿渋色人」というものがある。柿渋だけだと、濃い色の発色に年月がかかるが、この上柿渋色人は 色づけ専用に熟成されたものらしい。

早速使ってみた。
はじめから、注文主の希望通りの濃い色になった。
上柿渋で仕上げて、完成です。

柿渋は手軽に使えるけれども、塗り重ね回数で、モロに色が変わるので、注意が必要。
大胆かつ丁寧にすばやく塗ることが必要。


ともあれ、出来ました!!!!!


十分に乾燥させてから、娘のところへ 納入です。
どうです!!!
ピッタリでしょう。
もっとも、娘たちは、”イイネ!” の一言です。


追記

娘の所へ出荷する段になって、内部の前面コーナ部4箇所に L字のコーナ金具を入れ込みました。
やはり、接着だけでは 心配です。
次からの要検討課題です。 考えヨー